秋田県内で、ブランド和牛としての地位を高めている牛に「三梨牛(みつなしぎゅう)」がいます。
県内では、その他にも秋田錦牛やかづの牛など、いくつもの黒毛和種のブランド和牛が生産されていて、どの和牛も肉質が良く筋肉と脂肪がバランス良く混ざりあったサシ肉の美味しさが有名です。
秋田県は、冬になると気温がグッと下がり厳しい寒さの中で、和牛がたくましく育っています。
また、飼育される餌にも生産者側の拘りが詰まっているので、このようにエリート中のエリートなブランド和牛が誕生しているわけなんですね。
今回は、三梨牛の基礎知識情報や味・特徴とランチにおすすめの秋田三梨牛の部位はどこなのかなどについてご紹介していきます。
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三梨牛とは?
三梨牛とは、黒毛和牛で産まれてから約30ヶ月以上で、肥育期間が約20ヶ月以上の和牛です。
さらに、飼料の添加物や配合物の厳しい条件をクリアしていて、公益財団法人日本食肉格付協会枝肉取引規格でA4またはB4等級以上の肉質格付けランクに位置づけられたものが立派な三梨牛と名乗る事ができます。
年間に、約200頭前後しか生産されていない貴重な黒毛和牛です。
全国販売はされていますが、生産量が少ない為、ほとんどが秋田県内で消費されていますので、あまり県外に流通はしていません。
飼育される三梨牛の数が少ないと知れば、あまり人気がないからなのではと思う方もいるでしょう。
そうではなく、育てている生産者の数も少ないので肥育する三梨牛の数に限界があるのです。
また、飼育数が少ないからと言って希少価値が低いわけでもありません。
少ないからこそ、生産者は目の届く範囲で、しっかりと愛情を注いで三梨牛を育てる事ができ、飼育用の水も栗駒山系の湧水を利用したり色々と飼育環境に拘っているので、最高品質を誇る牛肉を作り上げる事ができるのですね。
現在は、主に秋田県湯沢市の三梨地区で、集中的に飼育されています。
三梨牛の特徴を分かり易く解説!
三梨牛の育てられ方は、仔牛の時から高品質の牛肉を作り上げる為、最初の4ヶ月間は良質な乾燥牧草を与えて、後に立派なブランド和牛として認定されるように三梨牛の骨格や肉質形成を促しています。
その後は、良質な稲わらと乾燥牧草を混ぜ合わせた餌を与えたり、牛にストレスを与えないような飼育環境を整えながら約16ヶ月間かけて飼育されているのという特徴があります。
ここまで、餌や飼育環境に拘りを持っている生産者は、ブランド和牛を肥育している生産者の中でもトップクラスではないでしょうか。
平成20年に商標登録されて、全国販売されるようになりましたが、飼育数が少ないので希少性が高いブランド和牛となっています。
秋田県では、三梨牛の知名度を高めるために県内外でイベントに出展したりして、徐々に認知度を高めている活動も行っています。
稲藁・乾燥牧草や約22種類に及ぶ、最高品質の餌を混合させたものは、「三梨飼料」と呼ばれていて高い評価を受けているので、安全・安心に三梨牛が育てられているわけなんですね。
三梨牛の味を分かり易く解説!
三梨牛肉の、味の旨さの秘訣は、やはり生産者が拘りを持っている飼料が鍵でしょう。
工夫された餌は、牛にストレスを与えて太りすぎず栄養不足にならない配合を心がけていると言われています。
その為、牛の消化を助けて胃腸にあまり負担をかけない飼料になっているのです。
筋肉と脂肪がバランス良く配合された、霜降り肉を一口食べれば、ブランド和牛の中でも最高級の味と言われているのがすぐにわかるでしょう。
もちろん、その他の各部位の牛肉も絶品の味ですから、どこの部位を食べても甘みのある味の肉質と、極上の柔らかさを味わえる食感に感動する事間違いなしです。
希少価値が高い三梨牛ですので、秋田県内でもなかなか食べる事はできないと言われていますが、時間と労力をかけて食べるだけの価値は十分あるのではないでしょうか。
その、洗練された牛肉の肉質と、舌の上ですぐに溶けてしまうほどの柔らかさを、ぜひ、味わって三梨牛の美味しさを広めて頂けたら生産者も喜ぶでしょう。
三梨牛はランチに最高!おすすめの秋田三梨牛の部位はどこ?
飼育数が、ブランド和牛の中でも圧倒的に少ない三梨牛ですが、秋田県内の飲食店をくまなく探せば絶品のランチやディナー料理を食べれる店舗もあります。
やはり一番は、筋繊維と脂肪がバランス良く混合された霜降り肉(サシ)ですが、その他にもおすすめの秋田三梨牛の部位がありますのでご紹介しましょう。
カルビ
秋田三梨牛の部位で、カルビがおすすめです。
カルビとは、韓国語でアバラの部位を指します。
もう少しわかり易く言いますと、秋田三梨牛のお腹の牛肉の事ですね。
カルビは、焼き肉の調理法が、最も三梨牛肉の美味しさを引き立たせてくれるので、後は、焼き加減やタレに拘って食べて見てください。
モモ肉
秋田三梨牛の部位で、モモ肉がおすすめです。
ほぼ赤身肉ですから、余計な脂肪がついていないので、カロリーも高くなく食べやすいでしょう。
モモ肉は、牛の運動量が多い部分の牛肉ですから筋肉質で肉質は少し硬めです。
上質なモモ肉になればなるほど、ステーキがおすすめです。
三梨牛のまとめ
秋田三梨牛とは、秋田県湯沢市の三梨地区で年間に約200頭前後しか飼育されていない希少なブランド和牛です。
生産者は、餌の添加物・配合物に拘ったり飼育環境にも気を配っています。
そして、公益財団法人日本食肉格付協会枝肉取引規格でA4あるいはB4等級以上の肉質格付けランクが、三梨牛になれる条件です。
霜降り肉やフィレ肉(ヒレ肉)など、値段が高価な部位は、言わずもがな絶品の味を堪能できますが、取れる量が少ない為、食べれる店舗と取り扱っていない飲食店もあります。
ですので、比較的安価で量も多く取れる部位を召し上がる事をおすすめします。