宮崎県の西臼杵郡内(高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町)で、生産肥育されているブランド和牛に「高千穂牛」がいます。
宮崎県内で育てられている黒毛和牛として、代表的なものに「宮崎牛」がありますが、品質・肉質などの違いはほとんど同じです。
ただ、上記のように高千穂牛は育てられている地域が限定されているのです。
立派なブランド和牛として認められるには、日本食肉格付協会が定める牛取引規格の肉質等級を決める厳しい審査に合格しなければいけません。
今回は、高千穂牛の定義や歴史についてと、宮崎牛との違いなどを紹介していきます。
高千穂牛とは?
高千穂牛の定義として、宮崎県内でも西臼杵郡内(高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町)で限定的に生産肥育されているという条件があります。
特に、高千穂町は森林も多くミネラルが豊富な山々の草を食べさせることができるので、栄養満点な餌を与えることができ、牛もストレスをあまり感じにくく過ごしやすい環境です。
ブランド和牛は、生まれた時から成長して出荷されるまで、農家や生産者の方達にとても大切に育成されていることがわかりますよね。
一頭一頭を、手間暇と愛情を注ぎ込んで育てられている高千穂牛だからこそ、一口食べるだけで濃厚な肉汁が区の中に広がり柔らかい食感を実現でき、最高の味を堪能できるのです。
日本食肉格付協会が定める、肉質等級ランク「A4」以上の黒毛和種の高千穂牛は、宮崎県民にとっても誇れるご当地グルメでしょう。
高千穂牛は内閣総理大臣賞を受賞している!?
高千穂牛は、日本でもトップクラスのブランド和牛ですがその品質・肉質の良さをより実感できるといえば、2007年に開催された和牛オリンピックにおいて「内閣総理大臣賞」を受賞した経歴もあります。
全国各地から、選りすぐりのブランド和牛の銘柄が揃っている中で高千穂牛は堂々と内閣総理大臣賞という名誉ある賞を授与されているのです。
これにより、高千穂牛の価値がより高まりました。
その背景には、宮崎県内の生産者側がずっと順調に生産肥育できていたわけでは決してなく、大切なブランド和牛が感染症にかかり大量処分せざる得ない状況になったこともあります。
和牛オリンピック参加させるまでに、多くの苦労や試行錯誤を重ねてきているのですね。
高千穂牛の歴史について
宮崎県は、元々日本全国で育てられている素牛の生産が盛んな土地でした。
高千穂牛の歴史として、1971年に宮崎県内において素牛の生産肥育~商品化まで一貫して完了できるシステムが整備されるようになります。
そして、1986年に晴れて宮崎牛というブランド名が誕生し、派生して高千穂牛も生まれました。
2000年に、口蹄疫という牛がかかる病気が宮崎県内で広まり高千穂牛を含め多くのブランド和牛が大量処分されるという可哀想な出来事が起こっています。
そんな困難を生産者側は乗り越えて、2007年に開催された和牛オリンピックで高千穂牛が「内閣総理大臣賞」を受賞したというこを知れば感動してしまいますよね。
ここまで、高千穂牛のブランドの価値を高ることができた背景には波乱万丈な出来事があったわなんですね。
どうしても、動物相手ですと成長過程で病気を患ったりトラブルが起きたりすることがあるので、ブランド和牛を育てる為には大変な労力がかかっています。
健康に和牛が育たないと、肉質等級ランクに影響を及ぼしてしまいますし品質・肉質も低下してしまいます。
宮崎牛と高千穂牛の違い
宮崎県内には、高千穂牛・宮崎牛と色々な銘柄のブランド和牛が存在します。
それぞれの違いとして、特に品質・肉質に大きな違いはなく宮崎県の西臼杵郡内(高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町)で生産肥育されている和牛が高千穂牛となります。
それ以外の宮崎県の地域で、生産肥育されている和牛が宮崎県と呼ばれているのです。
日本食肉格付協会が定める、肉質等級ランクはどちらも「4」以上であることが条件というのは同じですから、地域の区別によって分けられているのですね。
生産者側は、それでも各自で牛が誕生してから成長するまでは、餌に拘りを持っている方もいるでしょうし、飼育環境にも拘っている方もいるでしょう。
なので、宮崎牛・高千穂牛の肉質・品質は同等レベルであっても、生産者の方達はそれぞれに一頭一頭、育て方を試行錯誤しながら大切に育てています。
日本全国で、約150あるブランド和牛の銘柄の中でも宮崎牛・高千穂牛はトップクラスのブランド和牛には間違いありません。
高千穂牛のまとめ
高千穂牛とは、宮崎県西臼杵郡内(高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町)で生産肥育されているブランド和牛で、肉質等級ランクが「4」以上のものです。
宮崎県内には、他に宮崎牛がいますが品質・肉質は変わらず肉質等級ランクも同じなので、どちらの銘柄も最高の味を体感することができます。
2007年に開催された和牛オリンピックで高千穂牛は、「内閣総理大臣賞」を受賞したこともあるので、これによりブランド和牛としての価値がより一層高まりました。