五島牛の歴史は古く、市内の遺跡発掘時に牛歯が掘り起こされたという事実があります。
歴史的な発見ということで、専門家が調査したところ弥生時代中期のもので「日本最古の牛の遺物のひとつ」ということがわかっています。
長崎県五島列島は島国ですが、どの島でも生産しているというわけではありません。
五島牛は、「久賀島(五島市)・小値賀島(小値賀町)・宇久島(佐世保市)・福江島(五島市)」など限られた地域で育てられています。
長崎県は、海に面した土地ですから新鮮な風と自然豊かな気候風土のおかげで、和牛がストレスを溜め込むことなくノビノビと肥育されているんですね。
今回は、五島牛の基礎知識情報や味・特徴についてと、長崎和牛との違いやギフトに最適な部位などについてご紹介していきます。
五島牛とは?
五島牛とは、五島列島で水田との複合農業経営ができる地域で生産されているブランド和牛です。
ただし、長崎県五島列島で育てられている全ての黒毛和牛が立派な五島牛になるわけではありません。
肉質等級ランクや、厳しい審査基準にクリアした牛だけが長崎県を代表するブランド和牛になることができるのです。
また、長崎県内で育成されている黒毛和種には、「平戸牛・雲仙牛・壱岐牛」などがあり五島牛と合わせて「4大ご当地和牛」と呼ばれています。
その中でも、五島牛は味・香りがよく肉質も柔らかいので人気があります。
生産者側は、牛に与える餌にも拘りを持っていて、潮風に吹かれた自然の草を食べさせることにより肉質が柔らかく味・香りを向上させることに成功しているんですね。
そして、五島牛は「全国和牛五輪大会」にも出場している経歴があり「内閣総理大臣賞」を受賞していることから、全国的に知名度を広めています。
五島牛を育てているのは、代々農家だった家系が多く、昔から家族同様に一生懸命に愛情を込めて育てているということも、最高級の肉質を実現できていることに繋がっています。
ただし、五島列島という離島で肥育されていることもあり、生産数は少ないです。
なので、全国的に手に入りやすいブランド和牛とは言えないので、特に関東では「幻の牛肉」だと言われています。
五島牛の味について!
五島牛は、部位の中では特に「ヒレ肉」の肉質の評価が高く、細かく入ったサシはジューシーな旨味が堪能できるとしてファンが多いです。
生産者側が、家族同然に牛を育てているところは他にもあるでしょうが、ここまで手塩にかけて丁寧に肥育しているブランド和牛は少ないのではないでしょうか。
このことが、五島牛の味の美味しさにも直結しているわけなんですね。
一口食べると、舌の上で牛肉がトロッと溶けて肉汁がバーっと溢れでてくるほど、その肉質は柔らかくて絶品の味を堪能することができます。
肉質が柔らかければ、小さな子供からお年寄りの方まで安心して食べることができるので、必然的に五島牛の消費がアップすることになります。
ブランド和牛ですから、値段は決して安いとは言えませんが、価格に見合うだけの肉質・味・香りを実現できていますので、根強い人気があるんですね。
育てられている牛にとって、ストレスが肉質に与えるインパクトはとても大きいでしょう。
その点、海に面した地域で育てられている五島牛は、海からの潮風にさらされた自然の牧草を食べながら、ノビノビと放牧させストレスが溜まりにくい環境で肥育されています。
ですので、成熟する過程で最高の肉質・味を持つ牛肉に仕上がってくるからとても美味しいんですね。
五島牛の特徴について!
五島牛は、2012年10月に開催された「第10回全国和牛能力共進会・肉牛の部」で内閣総理大臣賞」を受賞していますから、日本の国からその味の旨さや肉質を評価されていることになります。
自然豊かな土地と、潮風を受けた塩分・ミネラルが豊富な牧草を食べながら育つため、牛肉が鮮やかなピンク色をしていて肉質もとても柔らかいのが特徴です。
おまけに、甘くとろけるような脂身と赤身の配合が絶妙にマッチしていて、まさにブランド和牛として相応しいです。
「奈留島(五島市)・若松島(新上五島町)・中通島(新上五島町)」などの地域では、五島牛はほとんど育てられていないので、長崎県内のどこでも肥育できるというわけではありません。
長崎県内の黒毛和種にとって、いかにストレスが溜まりにくい環境で肥育できるかを生産者側は常に考えて、トラブル無くノビノビと育てることができる場所も厳選していますから、最高の状態に仕上げることができているわけなんですね。
生産数も少ないので、地元の方々も気軽に五島牛を食べれるわけではないのでとても希少価値の高いブランド和牛と言えるでしょう。
「平戸牛・雲仙牛・壱岐牛」と合わせて4代ご当地和牛と呼ばれていたり、総称して「長崎和牛」とも呼ばれています。
五島牛は長崎和牛とは違うの?
長崎県で育てられている和牛の歴史はとても古く、長崎県内の遺跡から2200~2300年前の弥生時代の「牛骨・牛歯」が発見されました。
昔から、長崎和牛と農家の人々の繋がりは濃いかったというのがわかりますよね。
食用として食べていたり、貴重な労働源として長崎和牛が家畜として飼われていたこともあるでしょう。
現在では、私達はもっぱら食事用にブランド和牛の価値を見出していますが、当時は、家系を支える貴重な労働力を担っていたのではないでしょうか。
そして、五島牛の定義や特徴のところでお伝えしましたが、五島牛は長崎県内の全ての地域で育てられているわけではないですし、長崎県内でも「平戸牛・雲仙牛・壱岐牛」なども育てられています。
「五島牛・平戸牛・雲仙牛・壱岐牛」を総称して、長崎和牛と呼ばれているので、長崎和牛という単体のブランド和牛は存在しません。
五島牛のギフトに最適な部位を紹介
五島牛は、生産数が少なく全国的に流通量は高くはありませんが、通販サイトであれば比較的安定的に様々な部位を購入することができます。
ただし、やはり精肉店やスーパーなどで直接牛肉を購入するよりも、配達日数がかかるので、きちんとした通販業者を選ばないと鮮度が低下してたり保存方法も適当だと味・香り・肉質の良さが著しく低下することになります。
ですので、五島牛のギフトを通販サイトで購入する際は、信頼できるところで買うことをオススメします。
そして、贈り物として最適な部位があるのでお伝えします。
イチボ
イチボは、赤身主体のお肉でして、牛の部位を大きく分類すると「モモ肉でお尻の先端の肉やお尻の骨周りの肉」のことです。
長崎県五島列島の、キレイでミネラル豊富な海の潮風にさらされた牧草などを食べて育った五島牛のイチボは、口に入れると舌の上ですぐにとろけるような食感で味も濃厚でとても美味しいです。
五島牛のまとめ
五島牛は、長崎県内で育てられているブランド和牛ですが、全ての牛が立派な五島牛を名乗れるわけではありません。
厳選された、「久賀島(五島市)・小値賀島(小値賀町)・宇久島(佐世保市)・福江島(五島市)」などの地域で肥育されています。
厳しい審査基準を合格し、肉質格付け等級ランクが上位のものという条件が必要になってきます。
「五島牛・平戸牛・雲仙牛・壱岐牛」を総称して、長崎和牛と呼ばれたり4大ご当地和牛とも呼ばれています。
五島牛は、通販サイトでギフトとしても人気で特にオススメの部位は「イチボ」という「もも肉でお尻の先端の肉やお尻の骨周りの肉」です。