牛肉を含め、お肉全般は高温状態に加熱処理をして病原菌・寄生虫などを死滅させて食べる事が基本です。
ですが、肉汁を逃さずに生に近い食感をキープできる低温調理も最近は人気になっています。
低温調理をすると、加熱する温度が低いので殺菌する為にかかる時間が長くなります。
ビーフ自体、刺し身で食べたりレアの焼き加減でお肉を食べたりする事もできますから、病原菌・寄生虫などにそこまで怯えるのも気にしすぎなところもありますが。
しかし、加熱処理が不十分だと食中毒のリスクは高まりますので、やはり低温調理をする時は危険性はあるので注意が必要です。
今回は、牛肉の低温調理について牛肉マスターが注意点をご紹介していきます。
Contents
牛肉の低温調理とは
お肉は加熱しすぎると硬くパサパサ状態になってしまいますが、牛肉を低温調理すると柔らかい肉質になり肉汁が旨味を引き立て美味しく食べる事ができます。
ビーフの低温調理をする為の、調理器具も色々な種類がありますので牛肉料理を作る方もとても楽しくできますし、トロトロの柔らかい食感を堪能できるので人気になってきていますね!
ただし、どの調理器具を使用したとしても、加熱させるための温度は低いので食中毒を防ぐ為にも長時間加熱させなければいけません。
なので、ちょっと危険性もあります。
牛肉の低温調理は、基本的に【50℃~80℃】くらいの低い温度でゆっくり時間をかけてじっくりと調理をする方法です。
時間がかかる調理方法ですので、仕事や家事・育児などに追われている方は気軽に挑戦できないと思いますが、一度、牛肉の低温調理の味を知ってしまうとやみつきになる位の美味しさを味わう事ができるでしょう。
牛肉の低温調理の最低温度は?
病原菌・寄生虫などを死滅させて、安心に牛肉を食べる為にはどの位の温度が必要なのでしょうか。
だいたい、目安として最低温度は【50℃~80℃】の温度で1時間~2時間くらいの調理時間が安心して食べれる条件になります。
もっと掘り下げていきますと、【ミディアム:60℃で40分位・レア:55℃で40分位】くらいの最低温度と調理時間が必要になります。
さらに、ビーフの低温調理は肉の厚みや質によって細かい調整をする事が美味しさに直結していきます。
霜降りが多い牛肉は、特に繊細な扱いが必要で加熱処理をしすぎるとなめらかな食感を失ってしまいますので。
この調整は、トングや人間の手で直接牛肉を触った時の感触で行ったり、温度計を刺して調整をする方法があります。
牛肉の低温調理は食中毒菌は殺菌できる?
牛肉を低温調理をすると食中毒菌や寄生虫などを殺菌できるのか心配になる方も多いでしょう。
もちろん、食中毒菌を死滅させる事ができるので安心してください。
ただし、ビーフの低温調理では長時間の加熱処理が必要になりますので、時短をしようとすると一気に食中毒のリスクが高まり危険ですので注意されてください。
さらに、食中毒や寄生虫による健康被害を念入りにして防ぎたい方は、予め牛肉の裏表の表面をサッと焼いて置くのも有効な調理方法です。
厚生労働省のベースとして、お肉の中心部分の温度が【63℃位で30分間】ほど低温調理ができれば食中毒を防ぐ事ができるとされています。
ですので、低温調理の最低温度はもっと低いとお伝えしていますが、食中毒が心配な方は【63℃位で30分間】くらいで牛肉を調理されてみてはいかがでしょうか。
牛肉の低温調理に最適な調理器具
牛肉の低温調理に使用できる調理器具は色々な種類があります。
料理を作ることに、あまり慣れていない人は【低温調理器】という低温調理に最適な調理器具を使用してつくって見ても良いでしょう。
低温調理器は、料理に不慣れな人でも温度管理さえしっかりとすれば失敗も少ないです。
フライパン
フライパンでの低温調理は、けっこう鉄板の温度調整が難しいです。
牛肉を焼く時間は、裏表の両面をまず約30秒~60秒くらい焼きましょう。
その後に、目安となる低温調理時間で焼き上げますがあまり、加熱処理をする時間が長くなると低温調理で旨味を引き出す事ができなくなりますので調理時間に気をつけてください。
なかなか、素人の方がフライパンでビーフの低温調理をするのは難しい面もありますが、上手く料理できると美味しい牛肉料理ができると思いますので頑張ってみてください。
炊飯器
自宅に、必ずあると言っても過言でもないくらい普及している炊飯器を使用しても牛肉の低温調理をする事ができます。
必要なのは、炊飯器と温度計です。
一般家庭に普及している炊飯器は、保温機能の効果でビーフの内部を60℃~70℃位に保てますので低温調理には最適な調理器具なんですね。
ただし、正確に言いますと低温調理ではなく保温調理になります。
炊飯器は、釜の下から徐々に加熱されていきますので、できればビーフの低温調理中に一度、牛肉をひっくり返した方が良いでしょう。
また、炊飯機能には加熱温度の調整ができないので最初に温度家を使用して測らなければいけない場合もあります。
オーブン
オーブンを使用して、牛肉の低温調理をする事ができます。
オーブンは、表面が乾燥しがちでけっこう温度調整が難しいという特徴もあります。
ですが、牛肉の表面をパリッと香ばしく焼き上げる事ができますので上手く料理ができるととても美味しいです。
このように、ビーフの低温調理には色々な調理器具を使用してつくる事ができるので、ご自分でやりやすい調理方法で挑戦されてみてはいかがでしょうか。
牛肉の低温調理におすすめの料理は?
牛肉の低温調理は、色々なレシピがありますが牛肉マスターの私が特におすすめしたいのが【ローストビーフ】になります。
ローストビーフをつくる場合は、モモ肉の低温調理の温度は【55℃位で60分】くらいがもっとも美味しい味を引き出せるでしょう。
ですが、サシが多く入った牛肉の場合は、元々、お肉が柔らかいのであまり低温調理するメリットはなかったりします。
脂身の少ない牛肉であれば、低温調理には最適なお肉になりますので、お肉の肉質や硬さにも注意されてください。
柔らかくてトロトロの牛肉料理ですと、咀嚼力がまだ低い小さなお子様からお年寄りの方まで安心して召し上がる事ができます。
頻繁に牛肉の低温調理をされるのは、あまりおすすめしませんが、月に2、3回ほどの頻度であれば楽しく調理できるでしょうし家族の方にも喜んでもらえるのではないでしょうか。
牛肉の低温調理のまとめ
いかがでしたでしょうか。
牛肉の低温調理では、50℃~80℃の温度で1時間~2時間くらいの加熱処理が食中毒菌を死滅させる為に必要になってきます。
様々な調理器具を使って、低温調理に挑戦できるため、いざ料理に取り掛かかる際には楽しくつくれると思いますのでご自分に合って失敗しにくそうな調理方法で挑戦されてみてはいかがでしょうか。