私達が、日本産の和牛肉だけでなく色々な外国産ビーフを食べれているのは、日本が世界中の国の牛肉を輸入しているからなんですね。
そして、日本に輸入してくる海外のお肉には関税という税金がかかっているのです。
ですから、あまり関税が安すぎると、どんどん日本に外国産牛肉が入ってきて日本全国のスーパーや精肉店・飲食店が外国産の牛肉だらけになる恐れがあります。
そうなると、最高級の肉質を誇る日本のブランド和牛の価値が薄れてくる事態になるのですね。
なので、関税はある程度一律に保たれているのですが、最近、牛肉の関税引き下げが実施されました。
その影響で、日本のビーフ事情に様々な事が起こると懸念されているのです。
今回は、牛肉の関税引き下げで日本のビーフ事情に、新革命が起こっている情報や影響などについてご紹介していきます。
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牛肉に関税がある理由とは?
日本に輸入されてくる外国産牛肉は、主にアメリカ産やオーストラリア産のビーフが多いのが現状です。
そして、日本ではブランド和牛肉の消費量よりも、外国産ビーフの方が消費量が多いのです。
これは、日本では安価で大量供給ができる海外の牛肉が牛丼チェーン店や焼肉屋・飲食店などでたくさん提供されているからなんですね。
値段が高いブランド和牛よりも、安くてある程度肉質も良い外国産牛肉の方が、私達も食べやすいからという理由があります。
確かに、消費者目線から見れば、外国産牛肉はウエルカムだと思いますが、どんどん海外のビーフが日本に輸入されてくると、今度は、ブランド和牛の価値や品質が軽視される事になっていきます。
そうならないように、牛肉に関税をかけて必要以上に海外から牛肉が輸入されないように調整しているという大きな理由があるのですね。
牛肉に関しては、現状、きちんと国産牛と外国産牛との分別ができているので問題はないですが、今後、技術革新などで海外から美味しいビーフがたくさん輸入されてきた場合、国内産業が廃れていく恐れも懸念されます。
牛肉の関税が引き下げられる事で日本への影響とは?
もし、アメリカ産牛肉やオーストラリア産牛肉がブランド和牛よりも別格で美味しかったら、国産和牛は私達、日本人からも軽視されてしまう恐れもあります。
なので、牛肉の関税が引き下げられ続け、日本では安くて美味しい海外の牛肉がどんどん輸入されてくるなら、外国産牛肉しか買わなくても良いかなと国民の見る目が変わるかもしれません。
ブランド和牛は、上質な肉質でサシ(霜降り)もたくさん入っているお肉ですから、赤身肉主体の海外のビーフよりも美味しいと言われています。
ですが、やっぱり価格面では海外産の牛肉には太刀打ちできません。
ですので、牛肉の関税が引き下げられる事で、安い外国産牛肉が、さらに安価で購入できる事になり日本のブランド和牛の価値や品質に興味がない日本人の方は、国内生産された牛肉を食べなくなるでしょう。
それに、食品に関しては日本は輸出より輸入に頼っている割合が圧倒的に多いですので、ますます輸入大国になっていく可能性があります。
その結果、海外の食品や牛肉だけが、スーパーやお肉屋・飲食店などで提供され、日本で生産した食品や牛肉の価値が薄れ沙汰されていく事になります。
なので、今後も関税が段階的に引き下げられ続けると、日本の畜産農家や牛の生産者達の仕事がなくなります。
そして、ブランド和牛の価値は薄れますが供給量が少なくなりますので、さらに牛肉の値段を上げないと生活が成り立たなくなるという負の連鎖が訪れるかもしれませんね。
牛肉より乳牛の酪農家が関税の影響がヤバい!
牛肉の関税は、今後も段階的に引き下げられる可能性があります。
ですので、国内の多くの畜産農家は安い外国産ビーフが日本にさらに流通する事に対して警戒を強めているのですね。
ですが、このまま日本のブランド和牛の生産者や畜産農家側も黙ってはいません、
日本のブランド和牛の価値は、現在では世界中に広く認知されています。
なので、外国で人気が高いブランド和牛肉をどんどん日本も輸出していこうと言う流れも出てきているのですね。
また、実は日本の牛肉より乳牛の酪農家の方が関税の影響を受けている状況なんです。
乳牛業は、国産バターやチーズ製品などは品質で海外製品と勝負できる力は、現在の日本ではあると言えないですから、関税が引き下げられる事によって海外のものが大量に輸入され乳牛の酪農家は大きな痛手を負う恐れがあるのです。
ブランド和牛と違って、日本の乳牛は世界中でそこまで価値が高いとは思われていないというのが大きな理由になっています。
日本の乳牛製品の国内や海外の消費量も、大きくはないですし今後も消費量は増える可能性はないでしょう。
牛肉の関税を完全撤廃するとどうなる!?
牛肉の関税が引き下げられる事で、食肉の消費バランスが崩れる恐れがあります。
現状、日本人は特に牛肉料理を高い値段で食べていると言われていますから、高級志向ではない日本人が増えてきたら安い外国産牛肉の方がブランド和牛肉よりも愛されるかもしれません。
ですから、日本の農林水産省は牛肉の関税を完全撤廃するような事態は避けたいと考えているでしょう。
それに、ただでさえ日本は国債(借金)が多いですから、ビーフの関税が完全撤廃されたら国の収益が減ってしまう事になります。
そうなると、収益が減った分をどこから工面すれば良いのか日本も悩む事になります。
もしかしたら、政治家が消費税を増税したり、所得税の増税などを行えば良いと発言して、ますます私達国民の税金負担が大きくなるかもしれません。
牛肉の関税が引き下げられ続ける事で、日本の収入が増えるなら良いですが、そうでなければ安易に関税の完全撤廃はリスクが大きいでしょうね。
牛肉の関税引き下げで新外国産ビーフが日本に輸入解禁
現在、日本に輸入されてきている外国産牛肉は、ほとんどがオーストラリア産とアメリカ産なんですね。
確かに、安価で赤身肉の美味しさには定評がありますが、ブランド和牛よりも安全性が高いとは言えません。
病原菌・寄生虫などがビーフの中に潜んでいる割合は、ブランド和牛よりも外国産牛の方が圧倒的に多いからなんです。
ですから、安易に牛肉の関税が引き下げられ続け、日本が海外の牛肉だらけを提供するようになると、食中毒や体調不良に襲われる日本人が増えてくる恐れもあります。
そうならないようにする為には、ブランド和牛の価値をさらに高めて私達、日本人もビーフの安さだけに魅力を感じないようにする事が大切なのではないでしょうか。
そして、実は、牛肉の関税引き下げの影響で【ウルグアイ産】の新外国産ビーフが日本に輸入解禁になっています。
まだまだ、日本の輸入牛肉全体に占める割合は少ないですが、さっぱりした赤身肉が特徴のウルグアイ産牛肉は、日本の大手ステーキ店が取り扱いを始めています。
牛肉の関税のまとめ
いかがでしたでしょうか。
牛肉の関税は、今後、日本では段階的に引き下げられると言われています。
あまり関税が引き下げられ続けると、日本の収入が減りスーパーや飲食店などで輸入牛肉ばかりが提供される恐れがあります。
そして、ブランド和牛の価値が薄れていくかもしれませんので、日本にとっては関税引き下げによるデメリットの方が大きくなるかもしれません。