良い牛肉を買った場合、調理する際に少しでもお肉を柔らかくしたいと思いませんか?
とくに高価な牛肉であればあるほど、徹底的に柔らかくしたいと思うものです。
なぜなら、牛肉がかたすぎると美味しくなくなるからです。
そこで今回は、牛肉を柔らかくする方法をお話ししますので、参考にしてみてください。
牛肉がかたくなる理由は?
そもそもですが、牛肉を購入したときは明らかに柔らかかったのに、調理をすればなぜ硬くなってしまうのでしょうか。
まず、牛肉がかたくなる理由はたんぱく質にあります。
たんぱく質は焼くとかたくなるため、新鮮な牛肉ほど多く含まれそしてかたくなります。
みなさんも、牛肉を赤身がなくなるまで徹底的に焼けばかたくなった経験はありますよね。
これは牛肉の水分がなくなったことにより、かたくなっているということです。
牛肉がかたくなる温度は?
牛肉がかたくなる温度は、およそ60度~70度くらいだと言われています。
また熱が高くなればなるほど牛肉はかたくなります。
牛肉の低温調理はなぜ柔らかい?
最近、低温調理がかなりブームになっていましたよね。
低温調理はその名の通り、低温で調理をしますからたんぱく質がかたまりにくいという特徴があります。
ゆっくりじっくりと低温で調理することで、火が通りつつたんぱく質をかためないというわけです。
ただし、やり方によっては生焼けみたいになるため要注意です。
牛肉を柔らかくするとっておきの方法
牛肉は、果物や野菜を併用することで柔らかくなります。
なぜなら、それぞれの果物や野菜にはたんぱく質を分解してくれる成分が含まれているからです。
果物で牛肉を柔らかくする
梨
すりおろした梨を、牛肉に漬け込むことで柔らかくなります。
梨には、プロアテーゼと呼ばれるたんぱく質分解成分が含まれているからです。
ただし、梨はそう購入するものではないので、自宅にあればいいですがなければほかのもので代用しましょう。
パイナップル
パイナップルにも、牛肉を柔らかくする成分が含まれています。
たとえば、ステーキ屋に行くと、なぜか鉄板にパイナップルが添えられていた、なんてことはありませんか?
これは牛肉を柔らかくするするために添えられているため、理由が分かるものです。
パイナップルはすりおろしたものを漬け込む、もしくは切ったものを一緒に焼くといいでしょう。
キウイ
キウイも牛肉を柔らかくする作用があります。
キウイに含まれている酵素により、牛肉を柔らかくしてくれるからです。
また、キウイの味が牛肉につくのが心配であれば、キウイの皮を身の部分と牛肉をくっつけることでも柔らかくなります。
野菜で牛肉を柔らかくする
牛肉と野菜は相性がいいですよね。
そんな野菜にも、牛肉を柔らかくする効果があります。
たまねぎ
牛肉ともっとも相性がいいのはたまねぎではないでしょうか。
たまねぎは万能ですから、ステーキにも煮込みにもできる優れものです。
すりおろしたたまねぎを牛肉に漬け込むことで、柔らかくなります。
シイタケ
意外かもしれませんが、シイタケも牛肉を柔らかくしてくれます。
シイタケのゆで汁を牛肉に漬け込むことで柔らかくなります。
しかし、たまねぎ以上にシイタケを使う出番はないはずですから、どうしてもサブ的要因になりがちです。
飲み物で牛肉を柔らかくする
牛肉は、特定の飲み物に漬け込むと柔らかくなると聞いたことはありませんか?
牛乳
牛肉も牛乳も同じ牛ではありますが、これらを組み合わせるとお肉が柔らかくなります。
普通に考えると変ですし、面白いですよね。
牛乳には牛肉を柔らかくする作用がありますので、漬け込んでおくだけで解決します。
しかも、外国産などの臭みがある牛肉は牛乳に漬け込めば臭みがなくなります。
コーラ
コーラには、炭酸水素ナトリウムが含まれており、その作用を活かしてたんぱく質を溶かします。
つまり、牛肉にコーラで漬けておけば、柔らかくなるということですね。
コーラと牛肉の組み合わせは割と有名ですし、試した人は多いはずです。
炭酸水
炭酸水もコーラと同じ仕組みで、たんぱく質を溶かします。
どちらかといえば、炭酸水は常備しているご家庭は多いかと思われますし、コーラほど限定されている飲み物ではないため使いが手は良いです。
発酵類で牛肉を柔らかくする
発酵食品を使って、牛肉を柔らかくする方法があります。
味噌
みなさんは味噌漬けのお肉が、とても柔らかかった、という印象をお持ちではありませんか。
味噌にはたんぱく質を分解する要素が含まれているため、牛肉に漬け込むことで柔らかくなります。
また、味噌と牛肉はメニューによっては相性が抜群ですし、家庭にかならずあるはずですから利用しやすい組み合わせです。
ヨーグルト
ヨーグルトも牛肉を柔らかくする作用があります。
しかもヨーグルトは味噌ほど塩分が高くないですし、味噌のような強い味もつく心配はありません。
ヨーグルトそのものは水分が多いため、牛肉にいい影響を与えます。
塩こうじ
麹も牛肉を柔らかくしてくれる作用があります。
また、塩こうじなどは牛肉とかなり相性がいいですが、麹をつねに保存している家庭はそこまで多くないかと思われます。
ですから、発酵類であれば味噌やヨーグルトがメインになるでしょう。
その他で牛肉を柔らかくする
分類できない、それ以外の方法で牛肉を柔らかくできます。
酢
イメージにないかもしれませんが、酢と牛肉を煮込めば柔らかくなります。
焼きでは難しいですが、煮込み系の料理をする場合は酢はもってこいです。
しかも、どの家庭でも酢はあるはずですから、わざわざ準備しなくてもいいですよね。
はちみつ
はちみつも、牛肉を柔らかくしてくれます。
はちみつには、ブドウ糖や加糖が含まれていますがそれらが牛肉のたんぱく質の変化を防いでくれます。
はちみつは料理にも使えますので、牛肉ととても相性がいいです。
重曹
重曹には、たんぱく質を分解する成分が含まれています。
ですが重曹は医療用や食用、工業用などがありますので、選び方は注意しましょう。
たとえば、100均などで売られている重曹は、食用以外のものを指すケースが多いです。
フォーク
身近にあるもので物理的に牛肉を柔らかくするのであれば、フォークを使います。
単純に、フォークを牛肉に突き刺すことで筋切りしてくれるため、かたくなる要素をなくします。
なるべくお金をかけたくない、味の変化が怖い場合は、フォークをおすすめします。
ミートハンマー
専用の機械がミートハンマーです。
ミートハンマーは、牛肉をたたいて柔らかくするために作られました。
意外にも100均でミートハンマーが売られているため、本格的に柔らかくしたい人はおすすめの方法です。
牛肉を柔らかくするための基礎知識
さまざまなアイテムで牛肉は柔らかくできますが、もっとしっかり下処理をしておけばさらに柔らかくできます。
たとえば、牛肉は常温にして内部との温度差をなくすこと、肉汁が出ないように小麦粉をまぶすこと、塩コショウは調理の前に振りかけることが重要です。
また、しっかり筋切りをしておくことで牛肉が縮こまるのを防いでくれます。
まとめ
牛肉は焼くとかたくなってしまい、困った人は多いはずです。
ですが、牛肉がかたくなる理由はちゃんとありますし回避もできます。
とくに良い牛肉を買われたのであれば、しっかり下処理を行い最高の状態で調理してみてはいかがでしょうか。