和歌山県南部の熊野地域で、生産・肥育されている黒毛和牛が「熊野牛」です。
昔は、農作業用の家畜として飼われていて、貴重な労働力として使っていたわけです。
なので、食肉牛として食べられる事は少ないと言われていました。
現在は、日本で人気のブランド和牛として多くの人達の舌を喜ばせています。
今回は、熊野牛の定義についてや、グルメ通も唸る味・特徴と評価についてご紹介していきます。
熊野牛の定義とは?
熊野牛の定義とは、紀州和歌山県の豊かな自然環境の中で、美味しい水と、生産者の拘りを持った飼料などを与えて育てられた黒毛和種です。
ただ単に、和歌山県内で育てられた和牛が全て、熊野牛と名乗れるわけではありません。
雄牛または未経産の雌牛であることや、和歌山県内で生まれて14ヶ月以上飼育された黒毛和種といった条件が必要です。
その他にも、日本食肉格付協会による肉質格付け等級が関係したり色々な審査基準をクリアしないと、立派な熊野牛(和歌山和牛)と名乗る事はできないのですね。
その他にも、ブランド和牛は肉質の良さが大切になりますので、いかに牛にストレスを与えることなく肥育できるかが鍵となってきます。
ストレスが多い牛は、良質な肉質になりにくいですから、生産者側は飼育環境や与える餌まで、常に気を配っているわけなんですね。
ブランド和牛として、厳しい審査基準をクリアしなければいけないので、生産者側は熊野牛に愛情や手間暇かけて育てているのです。
熊野牛の特徴が凄い!
熊野地方といえば、熊野三山で有名な信仰の場所として知られています。
「熊野本大社・熊野速玉大社・熊野那智大社」の三大神社へのお参りは平安時代に盛んだと言われています。
そして、京都から三大神社にお参りにいく為に、荷物運搬の手段として熊野牛が使われていました。
やがて、熊野地方で熊野牛が農作業用として使われて、徐々に食肉牛として生産・肥育されるようになったわけなんです。
熊野牛の特徴は、その肉質はきめ細かくて柔らかさがあります。
焼いた時の、香ばしい香りの良さは和歌山和牛の大きな魅力です。
現在、熊野牛の品種改良が行われているので、今後は、さらに良質な肉質を持つ和牛が誕生するでしょう。
熊野牛の味にグルメ通も唸る!
熊野牛肉は、サシが多く含まれていて筋繊維もしっかりしていますから、肉質がきめ細かいです。
上質な熊野牛は、融点が低いので脂肪が溶け出す温度が低く、食べても脂っこさをあまり感じさせません。
ブランド和牛として、評価されているのも十分納得できるでしょう。
その味は、一口食べると熊野牛肉の肉質の柔らかさと、ほどよい甘みを感じ感動するほど美味しいです。
熊野牛肉は、「見てよし・匂ってよし・食べてよし」で最高の黒毛和牛ですね。
普段、牛肉を食べ慣れているグルメ通の方でも、和歌山和牛を食べると、外国産牛や他の国産牛との味の違いが、すぐにわかるほど熊野牛は美味しいでしょう。
さらに、牛肉にはオレイン酸が多く含まれていますから、悪玉菌の上昇やコレストロール値を下げる働きがあります。
オレイン酸には、肉質を柔らかくする作用もあるので、柔らかい肉質の長崎和牛は小さな子供からお年寄りまで安心して食べる事ができます。
熊野牛の評価についてご紹介
熊野牛は、定義として日本食肉格付協会や熊野牛認定委員会などから厳しい審査基準をクリアしないとブランド和牛として認定されません。
まさに、和牛の中でもエリートな牛ですが、それだけ厳選された和牛ですから、世間の口コミや評価もとても良いです。
通販サイトでも、熊野牛肉は人気で基本的にブランド和牛はどこの部位のお肉を食べても旨いです。
まさか、昔の人は農作業や家畜として飼っていた熊野牛が食肉牛として、高い地位を築き上げるとは想像すらしていなかったのではないでしょうか。
今後は、熊野牛は日本だけではなく世界中の国々に知れ渡り、海外からの評価を受ける事も十分考えられます。
現在は、さらに良質な肉質・味の良さを求めて品種改良をされていますので期待できますね。
熊野牛のまとめ
熊野牛の定義とは、豊かな自然と水源が綺麗な和歌山県の土壌風土の中で育てられた黒毛和牛です。
立派な、熊野牛と名乗るには日本食肉格付協会による肉質格付け等級をクリアしたり、熊野牛認定委員会による色々な審査基準に合格しなければいけません。
今後は、海外から来た観光客や世界中の人々に熊野牛の品質と味の良さが、評価されていくのではないでしょうか。